ダイエット停滞期の策略

ダイエットをする上で大切なことは計画性です。ここを疎かにしてダイエットをスタートすると失敗したり、本来もっと早く、もしくは『ここまで苦労せずに達成できた』ということが起こります。僕もできるのであれば、明日にでもバキバキになりたいと思います。しかしそんな計画を立てては間違いなく散々な結果になることは目に見えています。(絶対にやりません)

例えば、屈強な山登りをする際に闇雲に何の準備もせずに突き進む人はいないはずです。何が必要で、どのようなルートがあって、その中で自分にはどれが合っているのか。よく考えてから進むでしょう。少し脱線しますが、山登りの途中で見ず知らずの人に『ここから行けば3秒で頂上につけます』と言われて飛びつく人はいないと思います。しかし、芸能人であったりインフルエンサーがその商品を使っているかさえ怪しいサプリメントを『これさえ飲めば痩せる!!』と謳っている広告に飛びつくのは非常に安直な行為だと思います。

ダイエットの原則

基礎代謝の低下ダイエット期間が長くなればなるほど、基礎代謝は落ちていきます。基本的に 、

摂取カロリー<消費カロリー

という状況を作り続けることが体脂肪を減らすためには必要となってきますので、基礎代謝が落ちて行ったらそれに応じて摂取カロリーを減らすか、消費カロリーを増やさなければなりません。
これは、人間の身体に組み込まれた『飢餓』に対応するためのメカニズムです。少ないカロリーで生存するためには、そのカロリーで生き延びるために安静時の消費カロリーを少なくするということです。人間の体は賢いですね。

恒常性(ホメオスタシス)恒常性とは、


生体がさまざまな環境の変化に対応して,内部状態を一定に保って生存を維持する現象。また,その状態。血液の性状の一定性や体温調節などがその例。動物では主に神経やホルモンによって行われる。ホメオスタシス。(国語辞典から引用)
という意味です。これはダイエット時の身体にも当てはまります。つまり、体重が減っていくと恒常性がはたらいて体重も元の状態に戻そうとするのです。

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図のように、恒常性がはたらいて体重も戻そうとすこことがあります。せっかく体重が落ちていたのに、、。さらに減らすしかないか、、。と思考が停止しないように、なぜ減った体重が戻っているのかよく考える必要があります。無論、摂取カロリーをさらに減らすことを否定しているわけではありません。

ダイエットブレイク

ダイエットブレイク(プチ増量期間)の推奨上記のような時にダイエットブレイクが役に立ちます。
ダイエットブレイクとは、読んで字の如くダイエット期間中にダイエットをやめて摂取カロリーを増やしていくことです。これがダイエット中に聞いてくる場合があります。真面目な方であればあるほど、「ダイエットブレイクなんてしている場合か!」と思い、体重が減らなくなった→摂取カロリーを減らすという策をとることが多いかもしれません。もちろんそれも手段の一つですが、視野を広げて他の手段を試すことも良いと思います。引き出しは多い方が良いです。

ダイエット期間中に1週間〜1ヶ月ほど、摂取カロリーを増やすことで基礎代謝の回復・恒常性反応へのリカバリーとなることが期待できます。ダイエット期間中に体脂肪が落ちにくくなってきたなと思ったら、そこからさらに食事を減らすのではなくダイエットブレイクを入れることも一つの手です。
ダイエットブレイクのやり方
ダイエットブレイクのやり方は、大きく分けて2通りあります。

その1(期限に余裕がある)

カロリー計算、三大栄養素の比率など全て忘れて好きなものを腹八分目くらいまで三食食べる(感覚でOKですが、どか食いはしないように)
期間は2〜4週間
永遠に食べることができるという猛者は、空腹にならない程度〜満腹未満を目安にしてください。

その2(期限が近い)

ダイエット時のカロリーにプラス500〜1000キロカロリーを摂取三大栄養素の比率は変えないように
期間は2〜4週間
体重が増えるかもしれませんが気にしなくて良いです。ダイエットブレイクが終わった後に、カロリーをダイエット時の状態に戻せば痩せていきます。目的は、基礎代謝の回復と恒常性抑制、そしてこの期間にストレスを解消しましょう。
トレーニングに関しては、「頻度を減らしておこなう」というのがベターですが個人的には疲労をものすごく感じていない限りがっつりやって良いのではないかと思います。仮に、トレーニング時の扱える重量が落ちてしまっていたらこの期間中に回復させることが期待できます。

昨年度の実体験、考察

僕自身マッチョな大会(?)に出場しています。そこでは、体脂肪を極限まで絞ります。その際に、期限までの『間に合わせ』の減量ではなく、開始期間をいつもより1ヶ月早め、1ヶ月間のダイエットブレイクを挟みました。

減量時のカロリーから+500キロカロリー増やして1ヶ月間過ごしましたが、体重は意外にも増えも減りもしませんでした。

結果(個人の見解)

  1. カロリーアップをしても体重はあまり変わらない。
  2. ダイエットブレイク後にカロリーを同じに戻しても体脂肪が減った感覚があったので、代謝を高めることができたと思う。
  3. トレーニング時のパンプ感が増す。
  4. よく眠れる。
  5. 元気になる。(トレーニングに行きたくて仕方なくなる)
  6. また減量頑張ろうと思える

※なお、この結果は個人差がありますし、僕自身もまた同じ方法でやって同じ結果が起こるとは限りません。

『押してダメなら引いてみる』これも長い目で見た時に無理なく痩せるための一つの戦略です!